テレビに多数出演していたので良く知られていますが簡単な略歴は以下の通りです。
2012年の始め頃から病気のために急激にやせたが、食事療法によるダイエットを行ったと周囲には話して、病気の事実を隠しテレビ生出演は2012年7月11日放送分まで出演、また8月13日のラジオ番組では酸素吸入器をしながら生出演。ツイッターの更新は9月28日まで行ったほか亡くなる前日の10月1日まで雑誌取材に応じた。
「肺カルチノイド」という病気で41才という若さで急逝した流通ジャーナリストの金子哲雄さんが、病名と死期を知った時から、残りの人生を最期の最期までを自らプロデュースした著者が、最愛の妻(子供はいない)を残して逝かねばならないという受け入れがたい死を受け入れ、死の準備をする葛藤が描かれています。これはもはや終活というレベルを超えた壮大なドラマですが、死期を知ってから残された期間の命の大切さを全うする姿勢は終活の意義そのものです。
死は100%全ての人に訪れるのですが、多くの人にとっては数年、数十年先でありその時期は不確定です。金子哲雄さんの場合は目の前に死期を突き付けられた点で、その動揺は大変大きかったと思われます。そんな中で書かれた本書は終活の極地と言えます。