寝たきりにならない生活を送るには(QOLの重視)


Top > 寝たきりにならない生活を送るには(QOLの重視)

寝たきりにならない生活を送るには(QOLの重視)

寝たきりになる原因

厚生労働省の国民生活基礎調査(平成22年度)によると、要支援・要介護となる原因は以下の通り報告されています。

  (全体)(要支援)(要介護)
1位脳卒中21.5%15.1%24.1%
2位認知症15.3%3.7%20.5%
3位高齢による衰弱13.7%15.2%13.1%
4位関節疾患10.9%19.4%7.4%
5位骨折・転倒10.2%12.7%9.3%
6位心臓病3.9%6.1%3.2%
7位パーキンソン病3.2%2.4%3.6%
8位糖尿病3.0%3.5%2.8%
9位呼吸器疾患2.8%3.5%2.5%
10位その他15.5%18.4%13.5%

寝たきりになる原因 この中で、脳卒中、心臓病、糖尿病は生活習慣病であり食生活の改善や運動をすることで発症率を抑えることができます。骨折・転倒もカルシウムの摂取、日光に当たる、筋力をつける運動を行うなどで発症率を抑えることができます。認知症は、発症しても早く治療をすることで進行を遅らせることができます。おかしいと思った時に病院で治療を受けることが重要となります。この中には、足腰が弱る「ロコモティブシンドローム」は病気とは言えないので分類に加えられていませんが、運動不足によって筋力が衰えて寝たきりになることも多いと推測されます。


要介護者の性別、年齢別要介護者比率

厚生労働省の国民生活基礎調査(平成22年度)によると、要介護の男女比、年齢別は以下の通りです。

性別総数40~64歳65~6970~7475~7980~8485~89歳90歳以上90歳以上
 100.04.55.19.3 16.623.922.817.895.5
37.86.57.414.519.423.715.912.593.5
67.23.54.06.715.324.026.220.496.5

女性は平均年齢で男性を約7歳上回っていること、及び骨粗しょう症に女性が男性よりなりやすいことなどが理由と思われますが、男性の倍以上の女性が要介護になっています。この結果から、女性は加齢、生活習慣病を除く病気に対しては不可抗力で避けようがないのですが、高齢になってもできるだけ寝たきりにならないような対策を講じる必要があります。

寝たきりは高齢者を寝かせきりすることで加速される

寝たきりは高齢者を寝かせきりすることで加速される 筋肉は使用しないと急速に衰えます。そのため、高齢者を抱える家族が高齢者を大切にするあまり過剰な保護・介護をすることで、逆に高齢者を寝たきりになることを加速させてしまうことになります。多少の無理をしても、高齢者が筋力を使うようにする生活をサポートしてあげることが大切です。寝てばかりいるようであれば起こす、あるいは外出を避けているようであれば無理をしない程度に外出を促すようにしてあげることが必要です。筋力が弱くなると転倒しやすくなって、その結果骨折をして寝たきりになる悪循環を起こします。